プロジェクト管理ツールのメリットと導入可否のポイント
「自分のTODOの優先順位がつかない」
「誰が何をどこまでやっているのかわからない」
仕事では、様々なプロジェクトに関わることが多いですよね。そんなとき、こんなトラブルが生じていませんか?
DXの重要性が叫ばれる昨今、プロジェクト管理ツールはなくてはならないツールです。しかしながら、ちゃんと導入できないと会社の生産性が落ちかねないという、非常にインパクトの大きいツールでもあります。
この記事を読めば、プロジェクト管理ツールにいったいどんなメリットがあるのか全体像を把握できます。
その上で、どういう状況でプロジェクト管理ツールを導入すると失敗してしまうのかがわかり、現時点での導入可否の判断ができるようになるはずです。
プロジェクト管理ツールとは
さて、そもそもプロジェクト管理ツールとは何でしょうか。
世の中にはたくさんの「プロジェクト管理ツール」というカテゴリのソフトがありますが、設計思想は様々。
ただ、プロジェクトを管理する、という観点から言えば、「プロジェクト」に関するリソース、中でも「人」と「情報」を効率よく管理するためのツールであることが共通しています。
「仕事のための仕事」を徹底的に効率化できる
しかしながら、プロジェクト管理ツールはたんに「プロジェクト」を管理するだけにとどまりません。
昔は本当に「ガントチャート」を引くだけのツールなんかもありましたが、最近はメジャーなツールであれば「ワークマネジメント」、つまり「仕事」自体の管理ができるツールになっていることが多いです。
そもそも、会社の業務は実際に手を動かす「仕事」と、なぜ、何を、いつ、どこで、誰が、どのように、どのくらいのコストをかけて行っていくのかを決め、確認し、調整する「仕事のための仕事」があります。
そして、Asanaの調査チームによると、ナレッジワーカーは一日のほぼ2/3を仕事のための仕事、要するに各種の調整作業やコミュニケーションに費やしているそうです。個人的な感覚では日本はもしかすると2/3以上かもしれません。
これを徹底的に効率化することができるのが、(メジャーな)プロジェクト管理ツール、ワークマネジメントツールです。
プロジェクト管理ツールのメリット
プロジェクト管理ツールは、プロジェクトをどのように管理していくのでしょうか?具体的にどのように「仕事のための仕事」を徹底的になくしていくのでしょうか?
ツールを使うことで何が管理できるようになるのかを見ていきましょう。
進捗の管理の効率化
よくある既存の進捗管理は、スプレッドシートなどで共有されたガントチャートなどを使って、タスクの進捗があるたびに細かくそのチャートを修正したり、進捗状況をレポートにして報告したりする様なやり方でしょう。
ここでの問題は、「進捗状況」というデータを、通常の業務とは別に「スプレッドシート」や「レポート」などの形でいちいちフォーマットに合わせて誰かが加工して報告したり、分析したりしなくてはならないことです。
- 今誰が何をやっているのかイマイチわからない
- タスクの進捗状況をいちいちチャットで聞かないといけない
- タスクの進捗状況をスケジュールに反映するのに非常に時間がかかる
- 全体の進捗状況を把握するのが難しい
そうではなく、進捗にまつわる様々な状況は、個々のスタッフがリアルタイムで管理している「タスク」の状態に紐付いているべきです。
そうしたリアルタイムな進捗状況を、好きな形で表示でき、把握できるのがプロジェクト管理ツールです。「タイムライン」でも、「カレンダー」でも、「ガントチャート」でも、「カンバン」でも、「進捗レポート」でも、「タスクリスト」でも、スタッフの好きな形で表示すればOK。
逆にそうしたインターフェイスから個々のタスクに対して修正を加えたりコミュニケーションさえできてしまいます。
様々な角度からプロジェクトの進捗状況や個々のタスクの進捗状況を把握し、必要なリソースを管理する。これが可能になるのです。
タスクの管理の効率化
ツールを使わないタスク管理、例えば単なるTODOリストには、致命的な問題点があります。なんでしょうか?
答えは、タスクに関する「5w2h」がわからない、更新されないことです。
- このタスクが本当に「すべきこと」なのかわからない
- タスクの目的がわからず、どこまでやったら完了なのかがわからない
- タスクの優先順位がわからない
- タスクの期日がとっくに切れているのに修正されない
- タスクの責任者が誰なのかイマイチわからず、結局誰もやらない
- タスクに取り掛かろうとするも、具体的に何をやったらいいのかがわからない
- タスクにどのくらいコストをかけていいのかがわからない
プロジェクト管理ツールでは通常、個々のプロジェクトに紐づく形でタスクが生成されます。
ですから、「プロジェクトの目的や目標」や前後のタスクを見て、個々のタスクに求められている「5w2h」を確認することができます。
また、足りない情報があればタスク上でコミュニケーションをし、それを確認することもできます。
こうして、不足した情報をしっかりと埋めていくことで、「タスクの優先順位」がつき、プロジェクト全体のマネジメントはもちろん、個々人のセルフマネジメントにもつながっていきます。
データの管理の効率化
データ管理でよくある課題が、「チャットやメールでのファイルのやり取り」です。
プロジェクトやタスクに関連するファイルを、チャットやメールで共有したりするので、「あれどこにいったっけ?」とか、「これバージョン古くない?」とか、「関係ない人に送っちゃった!」みたいなトラブルが日々発生していきます。
- ファイルがなくなる
- 古いバージョンのデータを元にタスクを実行してしまう
- 意図しない人にデータを共有してしまう
- タスクを開くたびにファイルを検索する作業から始まる
一方、プロジェクト管理ツールでは、通常、「タスク」や「プロジェクト」に紐づく形でデータがやり取りされます。
ですから、タスクやプロジェクトに関係のある人のみに共有されますし、そのタスクを実行する人はタスクを開けば必要なデータがすべてそこにある、という状態を維持できます。
コミュニケーションの管理の効率化
ツールを使わないプロジェクト管理では、プロジェクトやタスク上で不足した情報が生じてくると、毎回「このプロジェクトのこのタスクについてなんですけど…」というコミュニケーションが必要になってきます。
そして、毎回進捗を共有しつつ、必要な情報を入手するまでコミュニケーションを続ける必要があります。多くはチャットで行われ、お互いが非常に無駄な時間を浪費することになります。
さらに言えば、そうした個々のコミュニケーションを行う際には、だいたい話が横道にそれてしまい、余計な時間を食うこともかなりあります。
- 不足している情報を確認する際、毎回背景情報の説明が必要
- チャットやMTGで確認をする場合、通常は非常に多くの時間がかかる
- 場合によっては話が脱線する
- チャットや口頭で確認した情報がなくなる(見つからなくなる)
しかしながら、プロジェクト管理ツールを使えば、そうした無駄を大きく省くことができます。
業務上発生するコミュニケーションはほとんどが「プロジェクト」か「タスク」に紐付いていますね。ですから、そうしたコミュニケーションをすべて「プロジェクト」や「タスク」に紐づけて行えばいいのです。
タスクのコメント欄で質問すれば、「どのプロジェクトのどのタスク」などといちいち言わなくて済みますし、進捗状況もタスクで見てもらえばいい。
MTGであれば議事録をタスクやプロジェクトに紐付ければいい。タスクやプロジェクトに関連するすべての情報とすべてのコミュニケーションがそのまま紐付いているので、必要な情報はタスクやプロジェクトを開けばすべて揃います。
MTGのアジェンダもタスクとしてプロジェクトに入れておくことで、誰かが事前にあれこれ取りまとめなくてもある程度スムーズにコミュニケーションを取ることができます。事前に議論することもできますね。
このように、プロジェクト管理、ひいては会社のあらゆる業務に関する情報を効率よく管理することができるのがプロジェクト管理ツールです。
プロジェクト管理ツールは導入すべきか?
結論から言えば、プロジェクト管理ツールなしで仕事をするというのは、徒歩で自転車と競争しているようなものです。導入している競合と圧倒的に差を着けられても構わない、ということでなければ、基本的には導入すべきでしょう。
ただし、今導入すべきかどうか、については検討の余地があります。
DXを始めるなら、プロジェクト管理ツールが中核になる
プロジェクト管理ツール導入を検討しているなら、当然DXを考えているはずです。というか、DXできなければ中長期的には会社を維持できません。
猫も杓子もDXな昨今ですが、DXにおいて最も難しいのは「適切な道具を生み出すこと」ではなく、「会社を変えること」、ひいては「人を変えること」です。
そして、それを実現するためには、ほぼすべてのスタッフが、自身の業務を「管理」できている状態でなくてはなりません。なぜなら、DXというのは、すべてのスタッフに対して、「既存業務の根本的な変更」と「マルチタスク」を要求するからです。
そうでなくては、環境の変化に「適応」し続けられる会社を作ることはできません。
プロジェクト管理ツールを業務の中核に置き、目的を見据えて、効率よくマルチタスクをこなせる環境を作ることが、DXを実行していく上で不可欠な要素になってくると言えます。
準備ができていないなら、中期的な視野で導入を検討すべき
しかしながら、プロジェクト管理ツールは非常に導入難易度の高いツールの一つ。
すべてのタスクで5w2hをしっかり考えるというのは非常に頭を使う作業で、必要なこととはいえアレルギーが出る人も多いですし、インパクトが大きい分、導入に失敗すると現場が大混乱に陥ります。
前述のようにDXを意識するなら、基本的には「プロジェクトやタスクの一元管理」を目指すことになりますから、全社での導入を想定しながら選定しなくてはなりません。下手にチーム単位で適当なツールを導入してしまうと大変です。
リテラシーの高いチームだけならかんたんなんですが、それでもうまく行かないことさえあります。
DXが始められる環境が整っていないなら、下手に全社導入はすべきではありません。選定段階で全部門を巻き込みつつ、一部のリテラシーの高い部門からトライしていくのが望ましいでしょう。
そして、全社的な導入については、徐々にDXができる組織や文化、雰囲気といったものを会社全体で醸成していきながら、中長期的な視野で導入を検討していってください。
会社全体で仕事の管理をするなら、Asanaがおすすめ
冒頭でも述べましたが、プロジェクト管理ツールも様々あり、メジャーなものはワークマネジメントができるようになっています。
とはいえ、その機能は限定的なものが多く、有名なものであればTrelloはタスク管理に特化しすぎていますし、Backlogは開発者に寄りすぎていたりと、「会社全体」で「仕事の管理をする」となると少し足りない、というものが多いんですよね。
そんな中、Asanaは、そもそもツールのカテゴリに「ワークマネジメントツール」という言葉を使っており、「プロジェクト管理ツール」の延長でタスク管理やコミュニケーション機能が追加されてきたものとは一線を画しているんです。
いろいろとプロジェクト管理ツール・タスク管理ツールの比較サイトを見てもらえるとわかりますが、直感的に使える、わかりやすいという声が特に多く、チュートリアルの量も群を抜いています。
動作もかなり軽快な上、メジャーな機能は網羅。
さらに、「ゴール」を管理できたり、コミュニケーションがしやすかったり、カスタムフィールドなどの汎用性の高い機能があったりと、単に「プロジェクト管理」や「タスク管理」にとどまらず、「仕事の管理」を目指しているという設計思想がよく分かる出来になっています。
個別のチームで特化したツールを導入したいのであれば他のツールも検討の余地がありますが、「会社全体」で「仕事の管理」をするなら、Asanaがおすすめです。
まとめ
以上、プロジェクト管理ツールのメリットと導入可否のポイントでした。プロジェクト管理ツールは、仕事全体の2/3を超える「仕事のための仕事」を徹底的に効率化することができる夢の様なツールです。
時間や工数といった様々なリソースを節約でき、コミュニケーションの質が高まり、なにより変化の激しいこの時代に会社が適応していくことができるようになります。今後のビジネスにおいてはなくてはならないものだと言えるでしょう。
しかしながら、どんなに道具が優秀でも、使えなければ意味がありません。
おそらく、プロジェクト管理ツールをまだ導入していないということは、DXもあまり始まっていないことでしょう。
難易度の高いツールですから、アレルギーが出ないようにある程度DXに会社を慣れさせ、フォローアップのための組織体制を整備してから、計画的に導入するようにしてくださいね。
余談ですが、特に私がおすすめしているプロジェクト管理ツールはAsanaです。解説記事を書いたので、よければご覧ください。
よいDXを!